神奈川定線センサス Ⅰ



かながわ野鳥ライブラリー 7   
神奈川定線センサス Ⅰ
―神奈川県における定線センサスの結果―
      1999~2008年 10年間のまとめ

私たちを取り巻く環境は日々変化しています。その変化は都市化であったり里山環境の消失であったり、また温暖化であったりします。その環境の変化の中で、普通だった鳥類が私たちの周りから姿を消したり、希少だった鳥類が急激に増加する現象がみられたりします。
 そのような変化を客観的なデータとして残すためには、一定の場所での長期にわたる定期的な観察と記録(センサス)が必要であると前支部長の故浜口哲一氏は述べられていました。そして浜口氏の提唱により、日本野鳥の会神奈川支部では1999年から県内での定線センサスを開始しました。10年間という一区切りでデータをまとめた本報告書の発行は、変化を知る一里塚になるでしょう。そして今後この調査結果を分析していくことは、鳥たちの現状を把握するという点で大きな意義があることです。
 このような調査データは未来の人にとっては遠い過去を知る手がかりにもなるものです。日本野鳥の会神奈川支部では故浜口前支部長の意思を継いで、これからも定線センサスを継続していこうと考えています。
本報告書が、決められたフィールドを持ち、定期的な観察を続けることの重要性を多くの方に理解していただく手がかりになれば幸いです。

           日本野鳥の会神奈川支部 支部長 鈴木茂也

























内容
 
1.定線センサスと報告書発行の経緯(まえがき)
2.調査の場所と方法
3.調査担当者と報告書作成スタッフ
4.報告書でのまとめと報告内容
5.調査結果
 5-1 出現した種類(全調査地集計)
 5-2 種別・総個体数の経年変化(10年連続25ヶ所集計)
 5-3  種別・総個体数の経年変化(全調査地集計)
 5-4 種別・総個体数の季節変化(全調査地集計)
 5-5 調査地別・種別・個体数の経年変化(10年連続25ヶ所集計)
 5-6 調査地の環境別・種別・個体数の季節変化 
    (全調査地12ヶ月そろい年集計)
6.鳥類目録カード数との比較
7.今後の解析に向けて(あとがき)
8.CDの内容と使い方について
9.本報告書の利用と引用について
10.参考文献